カテゴリー:
タグ:
久しぶりのコラムです。
辻本デンタルオフィスは根管治療(根の治療、歯の神経の治療)を得意としている医院ですので、
治療は何回かかりますか?とよく聞かれます。
当院での根管治療は大体3回で終わります。
根管治療を得意とする医院では1回で終わりますという歯科医院もありますが、これにはメリットデメリットがあります。
1回での治療のメリット
・1回で治療が終わるため、患者さんが楽
・仮の蓋をしている間(次回アポイント)までの感染がくすなくて済む可能性が高い
・医院にとって同じ治療費であれば、1回で終わる方が売上が上がる
1回での治療のデメリット
・1回で取り切れない根管内の感染がある可能性
・1回で行うと見逃している可能性がある、次回治療で気が付く部位がある
このようなメリット・デメリットがあるため、当院では基本的に2回~3回で治療を行う事が多いです。
また、根の複雑さ、根の本数によっても難易度が変わるため、例えば前歯で根管が1本であれば1回で行えるものも、奥歯になると、根が2,3本、根管も2~5本と多くなるため、1回では感染源がすべて取り切れない場合もあります。
また、神経を取るとき(抜髄)と、感染している根の中の治療、感染している根の治療のやり直し(感染根管、再根管治療)では治療回数が異なることが多いです。
最後に当院での再感染根管治療の流れを示します
1回目、治療時間1.5時間:
銀歯など、被せ物、詰め物等を外し、虫歯を取り除きます。歯がないところにコンポジットレジン(歯の詰め物に使う材料)を使用して壁を作ります。
根管の中の古い材料を除去、感染源を除去していきます。
大体8~9割くらいの感染源が1回目で除去できます。
2回目、治療時間1時間:
根管の感染源をさらに除去していきます。2回目で根の中に薬を入れる(根管充填)ときもあります。
3回目、治療時間1時間:
根管内がきれいになっているのを確認して仕上げます。根管充填をし、当日に土台(支台築造)まで
行うことが多いです。
その後4回目に冠が入る形に削り、仮歯の作製、5回目にかた取り、6回目に冠が入るという流れになります。
だたし、根管内の感染がひどい場合は根管治療に4回以上かかる場合もあります。
以上、根管治療は何回通院が必要なの?に対する答えでした。
根の治療は精密、清潔、マイクロスコープを使用している医院でしましょう!
辻本デンタルオフィス 辻本真規
執筆者情報

院長/歯科医師・博士(歯学)
【略歴】
- 2008年
- 日本大学松戸歯学部卒業 日本大学松戸歯学部附属病院 研修医
- 2009年
- 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
齲蝕学分野入学 - 2009年~2013年
- 開業医勤務
- 2013年
- 日本顕微鏡歯科学会 認定医取得
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科修了
博士(歯学)取得 - 2013年~2018年
- 長崎大学大学院
医歯薬学総合研究科齲蝕学分野助教 - 2016年~
- 日本顕微鏡歯科学会代議員
- 2017年
- 日本顕微鏡歯科学会認定指導医取得
デンツプライシロナ エンド公認インストラクター - 2018年
- 辻󠄀本デンタルオフィス開業
【受賞歴】
- 2015年
- 日本歯内療法学会関東甲信越静支部 第9回ウィンターセミナー鈴木賢策賞受賞
第12回日本顕微鏡歯科学会学術大会 大会長賞受賞
開業歯科クリニックでの勤務や大学での研究を経て、
長崎大学の齲蝕学分野助教となり、根管治療の難症例などの治療にあたる。
2018年に「辻󠄀本デンタルオフィス」を開業。
マイクロスコープを用いた精密な根管治療を得意とし、難症例にも多く対応している。
歯科医師向けの様々なセミナーの講師を務めるほか、歯科関連の雑誌や書籍の執筆等精力的に取り組んでいる。
初診Web予約
- ※予約後、医院より確認のお電話を致します。
-
- ご予約の際は、ご連絡がつながる番号を必ず記載ください。
- 医院よりお電話でご連絡させて頂いた後、ご確認が取れ次第で予約完了となります。
- 3日前までにこちらからの電話連絡が付かない場合、予約をキャンセルとさせていただきます。
- 当院は以下の地域から幅広く、
ご来院頂いております。
福岡県、長崎県、佐賀県、熊本県、鹿児島県、
山口県、東京都、福井県、大分県